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list音楽準備室 the Piano Lesson外伝(その6)

音楽準備室 the Piano Lesson外伝
(ジョージ・フレデリク・ヘンデル at クリスマス編)

ジョージ
「フォーザーロードゴットオムニーポーテントレーイエス!(訳:for the Lord God Omnipotent reineth!)ふはははは、やはりクリスマスシーズンは非常に気持ちが良いものだな。ハレルーヤ♪ ハレルーヤ♪(大量のビール缶を手に準備室のドアを気持ちよくオープン)」
ヨハン
「(深々と溜息をついて)やはり今年も、この学校のクリスマス会はハレルヤコーラスだったな………(不満げ)」

「(休みだというのに楽譜の鞄を小脇に抱えたまま、ちょっと申し訳なさそうに)まさか全校合唱でマタイ受難曲を全曲やるわけにも行かないし、しょうがないじゃないの(買ってきたケーキを机に乗せて)」
ジョージ
「ははは気を落とすなブラザーよ。この女先生が旨いケーキとお菓子と大量の酒を奢ってくれるそうでな。さあさ今宵は飲むぞ飲むぞ(ヨハンの前にあった飲みかけのコーヒー缶を勝手に回収し、代わりにビールの缶をどんどんどん並べて豪快に笑う)」
ヨハン
「おい待たんか、それはまだ飲みかけ……」
ウォルヒー
「(ヨハンの延ばした手の前をさえぎってビール缶に手を伸ばすと)WOW♪ ジョージおじさんってばバロックのクセにすっごく話がわかるじゃーん♪ あ、ルーちゃん、そこの奥のストーブ点けてくれない?」
ルードヴィッヒ
「何で私がやらなきゃならないんだ(不服げ)」
ウォルヒー
「いいじゃんいいじゃん。だって来年はボクちゃん生誕250周年だし? 今の内から大きな顔の練習しとかなきゃさ〜(るんるん)」
ルードヴィッヒ
「何なんだ、そのわけのわからない理由は……(ぶつぶつ言いつつも渋々ストーブを点火しながら)それにしてもイズミ、クリスマス会は昼にはもう終わったんじゃなかったのか」

「終わったわよ。でもその後、うちの体育館で市民合唱団の『第9』の練習があったの。大晦日に向けてラストスパートって。で、ピアノ伴奏引き受けてきたところ(鞄から楽譜を取り出して見せて)」
ルードヴィッヒ
「ああ成る程、そういえばもうそんなシーズンか(ちょっと嬉しそう)……それで、出来はどうだ?」

「思いのほか上出来ね。どうにかなりそうよ。クリスマスだっていうのに皆、ちゃんと練習に来てくれてて、チームワークに申し分はないわ。後はソリスト次第ってとこかしら(家庭科室から持ち出した包丁でケーキを切り分けながら)」
ジョージ
「(横からおつまみを口にしつつ『第9』の楽譜を横取りしてぱらぱらめくりつつ)………ふむふむ、やはりこの手の合唱にはボーイソプラノとカストラートがいないと物足りんが、これは致し方あるまいな。まあいい、飲め飲め若いの(渋面になったルードヴィッヒに無理矢理缶ビールを押し付けて)そっちにはワインもあるぞ」
ルードヴィッヒ
「じゃあそちらを頂こう(グラスを手にとって)トカイワインもあるのか」

「そんな高級品じゃないけど、ボーナスも出たから一応買っておいたのよ」
ウォルヒー
「あ、ボクちゃんのワインは毒抜きでお願い♪(缶ビールを持ったまま) ケーキは一番大きいのがいいな〜(きらきら☆)」
フレデリック
「(CDやDVDやらを奥から持ち出してきつつ)ウォルヒー君、それ以上大きな顔をする様でしたら、そろそろイズミちゃんに頼んで奥様を呼びつけてもらいますよ」

「それも悪くないわね。ちょうど年明けの授業が『フィガロの結婚』の予定なのよ」
ウォルヒー
「え〜!? ボクちゃんハニーはホント大好きなんだけどさ、それは、もう、マジで色々困っちゃうよ〜(ごにょごにょ)」
ルードヴィッヒ
「何が困るんだ(横目で見やりながら)」
ウォルヒー
「だってさ、やっぱ天才ミュージシャンの私生活にはプライバシーが必要だと思わない? ね? ね? ね?」
ヨハン
「(ばっさりと捨て置き)いや、是非ともそうしてくれ、イズミ。これ以上大きな顔が増えても困るからな……(ひっそりと隣のジョージをじっとり見つつ、しぶしぶ缶ビールをあけながら)」
ジョージ
「ははは、バロックたるもの細かいことは気にしちゃいかん! それに折角の酒がまずくなるぞブラザー(もう既に空になっているビール缶をゴミ箱に放り投げて)今宵はクリスマスだ。心おきなく楽しもうではないか!(ワイングラスを掲げて乾杯)」

後書きは下に。*
というわけで、皆様メリークリスマス♪
こんな日だというのに自宅で仕事中のAKINONAです。

バロック3人衆、あるいはバロック三羽烏(ぇ)こと、バッハ、ヘンデル、ヴィヴァルディがこれで揃い踏みですね。
………更にモンテヴェルディを書くのも楽しそうですが(彼を含めるとバロック四天王)これは流石にネタがないので今は勘弁して下さい(笑い逃げ)

さて、生粋のヘンデルFANの方に誠意を込めて平謝りしながらお届けするのは「音楽準備室」のクリスマス編です。
またしてもヨハンのおじさまが受難気味です。
ヘンデルことジョージさんは、確かむっつりした無愛想&大食いな巨漢だったと思うのですが、親しい人には非常に大らかだったとかいう話をどこかで聞いた覚えがあるので、こんな性格になってしまいました。
いや、ただこのドイツ生まれのイギリス人な氏に、同郷のバッハさんに向かって「ブラザー」と呼ばせてみたかった、という本音な話は内緒です。
確か誕生日も、ほんの1ヶ月違いなだけですしね(バッハの方が年下)

このバロック連中で誰が一番好きかと問われると、本気でものすごく悩みつつもヘンデルさんも大好きなんです。
ベタだけど大好きな『水上の音楽』のオリジナル全曲版が欲しい今日この頃。
他の少々マイナーなオラトリオは大量にCDがあるのですが、クリスマスはやはり『メサイア』が一番しっくり来る気がします。
スレッド:自作小説|ジャンル:小説・文学
自作小説&脚本12.24(Sat)18:13コメント(0)トラックバック(1)
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